『おけら』って知っていますか?

皆さん『オケラ』ってご存知でしょうか?
オケラというのは俗称であって、本当は『ケラ』だそうです。漢字では”螻蛄”。

今日は昆虫の話題ですので苦手な方はスルーしてください。

どうしてオケラの話題かというと、当院の前には連日色んな生き物が姿を見せるのですが
昨夜はオケラだったからですね。カエルなんて毎日来てます。カエルちゃんは
夜になると病院の前に灯りがともるので、それに集まってくる虫を食べに来てるみたいです。

オケラさんはこの方です。
病院前 オケラ
バッタ目・キリギリス亜目・コオロギ上科・ケラ科の昆虫ですが、
生息域が減少して個体数が減り、知らない方が沢山いるとのことです。

体調は4㎝くらいで、ビロードのようにすべすべした手触りと言いますが、
まさにそんな感じです。僕も子供の頃に何度か探して捕まえました。
コオロギの仲間と言われるとちょっと気持ち悪い感じもしますが、
結構可愛いやつです。咬んだりしません。すぐに土に潜ってしまうシャイな奴なんですね。
両手で囲んで捕まえると、土に潜ろうとするのか、指の間をかき分けてモゾモゾします。

夜になると結構大きな鳴き声で”ジーーー”って言ってます。
多分皆さんも知らずに聞いているはずです。草むらでジー、オケラですね。
昔は正体がわからず、ミミズの鳴き声だと言われていたそうです。

オケラの上半身をみて、モグラに似ていると思いませんか?
顔つき・肌ざわり・土を掻く大きな手。そっくりです。
英名では”Mole cricket”、モグラコオロギの意です。

ここでご紹介したいのが『収斂進化』という言葉。”しゅうれんしんか”です。

違う種類の生き物が、似たような環境に置かれた場合に
種の違いをとび越えて同じような進化を遂げる

ことをあらわした言葉です。オケラは昆虫。モグラはネズミの仲間です。
種は全く違いますが、進化で行き着く先はおんなじなんですね。

伊勢には自然が沢山残っているので、30年ぶりくらいでオケラに出会えました。
日々ちょっとしたことに目をむけて生活すると、楽しさが増えますよね。

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