クーラーの話
唐突ですが、我が家の水槽にクーラーをつけました。
イヌやネコの熱中症の話ではありません。僕の海水水槽にはアワビちゃんやハゼちゃんやカレイちゃんが暮らしていて、アワビ達にはせっせとワカメを与えているのですが、真夏になってからというものアワビ達に元気がない・・・のです。ワカメを与えるときちんと手に取って(?)食べるのですが、翌朝になると水槽の底にワカメが残っているという状態です。
わたくしイヌやネコには詳しいのですが、アワビにはさっぱりでして、頭を抱えていました。一旦ワカメを食べるのに(ちゃんと完食している)朝になると残っている、ということは誰かが嘔吐していることになります。そもそもアワビの区別はつかないのですが、1匹明らかに身が痩せてきました。と思ったら僕の目の前で水槽のガラスからポロリと落下して絶命してしまいました。取り出して観察してみますが、他のアワビより身が痩せていること以外には変化はありません。
今度はその2週間くらいあとに、また食べたはずのワカメが沈んで残っているではないですか。まずは状況を整理します。明らかな病気の兆候はなく、食欲不振と嘔吐。そして夏。犬や猫であれば熱中症が鑑別診断に入る季節です。でもまさかアワビが・・。インターネットで調べるとやはりアワビはやや冷たい水を好むようでして、水温は12.5℃から24.5℃が適温で、それ以上高くなると体調を崩すと書いてあります。我が家は超高齢のネコがいるので24時間エアコンが稼働しています。エアコン設定は25℃といったところです。以前は水槽に温度計を設置しており24℃程度でしたが、常にエアコンをつけていますし、温度はいつみても一定なので現在は外していました。
もしかして、と思って水温を測ってみると25~25.5℃あります。以前より1~1.5℃高いようです。どうやらエアコンの設定は変わらなくても外気が異常な暑さなので室温が1℃程度上がっているみたいです。インターネットでは25℃を超えるとアワビが弱ると書いてあるので、これが原因か!と思いました。早速なんでも売ってるアマゾンで検索しますが水槽用クーラーって高い・・・。それでもアワビのためにポチりました。水槽用クーラーが届く直前にもう1匹のアワビがお亡くなりになり、残りは1匹になってしまいました。
水槽用クーラーを設置してからは水温は常に21℃になりました。残ったアワビは1匹になってしまいましたが元気にワカメを食べてくれています。よかったよかった。涼しい室内の水槽だから水温も適温だと思い込んだ僕の慢心が原因でアワビがなくなってしまいました。反省です。
昨年の春に海で採取してきたハゼも残りは1匹です。こちらは病気ではなく、そもそもハゼは1年しか生きない魚なので自然界では一部を除いて生まれた年の冬には死んでしまう魚です。我が家に残った1匹のハゼは高齢なのでしょう、元気にご飯は食べていますが、体色に若いときの鮮やかさはなくややくすんだ感じです。最初は数匹のハゼのために隠れ家を匹数分入れていたのですが、このご長寿ハゼがすべてを占有してしまい、1匹でいくつものお家を所有する形になりました。なので彼は”資産家”と呼ばれています。我が家の資産家も、いずれ寿命を迎えると思いますが、それまでは大切に飼育したいと思います。