伊勢の海の生き物:ヒメハゼ
さて、皆さま非常にお久しぶりです。病院の移転やらの節目を除いては長らく病院のブログをサボっておりましたが、先日の診察の際に飼い主の方から”ブログ見てたのに”ってご指摘を頂いたので重い腰をあげた次第であります。
当院のブログはなるべく診察と関係のないことを書くようにしているのですが、今回は水槽の話です。僕は大学生の頃に海水魚を飼っておりまして、イソギンチャクやらエビちゃんやらを大事にしてました。社会人になってからはそんな余裕もなく過ごしてきましたが、昨年とうとう水槽で魚を飼うことにしたのです。
今はアマゾンでなんでも購入できるので、水槽の設置はすぐに完了しましたが、さて何を飼おうかな? ここは僕らしく海に行って何か捕まえてこようと思ったわけです。いい年のおじさんが1人で網をもって海でキャッキャしてきました。周りに人はいませんでしたが、遠目に見た人がいたなら怪しいヒトにしか見えなかったことでしょう。
色々悩みましたが、波打ち際には沢山のハゼがいたのでコレを捕まえることにしました。少年の頃に友達と沢山釣った思い出のある魚、子供の頃に釣りが好きだった少年たちならお馴染みの魚ですね。マハゼという魚です。ついでに足元をウロウロしていたヤドカリも捕まえて帰宅です。子供の頃によく釣ったハゼを自宅で飼うなんて、僕も大人になったなぁ。
飼育も半年以上たち、2センチもなかったハゼも今では8㎝くらいまで大きくなりました。ですがある日、ふとハゼを眺めていて思いました。このサカナ、マハゼじゃないかも・・。調べてみたところヒメハゼってお魚のようです。成魚で8㎝くらいとのことなので、もう大人のようです。多分ハゼの仲間なので寿命は1年位なのかな・・。とにかくかわいいです。飼いはじめの頃は砂に潜って出てきませんでしたが、今では食べ物くれーって積極的に前にでてきて催促するようになりました。
ヤドカリは大きくなったら新しい住まいが必要になるので、またおじさん一人で砂浜に出かけて色んな大きさの貝殻を拾い集めてきました。拾ってきた貝殻を水槽に入れてみると、ヤドカリはすぐにやってきてハサミを使って貝の大きさやらを器用に測ります。常に新しいお家を探しているんですねぇ。ですがどうやら僕が拾ってきたものの中にはヤドカリちゃんのお気に召す貝殻はなかったらしく、引っ越しはしてくれませんでした。調べてみるとヤドカリは引っ越す貝殻が見つからないと貝殻無しで彷徨うことになるそうで、かなり危険です。どうしようと思ったのですが、そこは何でも売ってるアマゾンにヤドカリ用の貝殻もちゃんと売っておりました。僕が購入した貝殻が病院に届いたときのスタッフ達のなんとも微妙な表情が思い出されますが・・・。